2009年3月27日金曜日

直腸がん向け新抗がん剤

直腸がん向け新抗がん剤が来年発売されるらしい。たくさんの直腸がん患者には朗報だ!

■新抗がん剤、来年にも発売、武田、結腸・直腸がん向け。(2009/3/27)
 武田薬品工業は二〇一〇年に日本で新型の抗がん剤を発売する。マウスに人間の遺伝子を組み込んで抗体を生み出すなどしてつくる完全ヒト型の抗体医薬で、結腸・直腸がんが対象。生活習慣病薬の国内市場は伸び悩んでおり、新薬の投入拡大で抗がん剤に収益基盤を移す狙いがある。
 同社が昨年買収した米バイオベンチャー、ミレニアム・ファーマシューティカルズのデボラ・ダンサイア社長兼最高経営責任者(CEO)が二十六日、日本経済新聞の取材で明らかにした。武田薬品が国内で販売中の抗がん剤は前立腺がんなど向けの「リュープリン」のみ。抗がん剤として今回二番目となる「ベクティビックス」は厚生労働省への承認申請済みで、一〇年にも発売する。

2009年3月23日月曜日

薬の効き目を見分ける方法を発見!!

3/23/'09の日経新聞に大腸癌の薬の効き目予測する方法が発見されたとの記事があった。
私の夫は、大腸にポリープがあるため定期検査を受けており心配だが、効き目予測できると抗がん治療の際、患者には相当負担が軽減されると思う。早く方法が確立されることを祈ります。

■日経 慶大、大腸がん、薬の効き目予測、たんぱく質、量で個人差。
 慶応義塾大学の谷川原祐介教授は大腸がんの治療薬である「オキサリプラチン」で、薬の効き目を見分ける方法を発見した。患者のがん細胞にある特定のたんぱく質の量によって効き目が違っていた。たんぱく質の量を投与前に調べれば、期待される効き目と考慮して治療できるようになる。 研究成果は二十六日から京都市で開く日本薬学会で発表する。 オキサリプラチンはヤクルト本社が市販する抗がん剤。同社は発見した方法を用いて薬を投与する臨床研究を全国十四の医療機関で始めた。 谷川原教授は患者から提供を受けた複数の大腸がん細胞を比べたところ、「S100A10」というたんぱく質の量が最大で約五倍違うことを突き止めた。がん細胞に抗がん剤を与えたところ、たんぱく質の量によって薬の効き目が違っていたという。 谷川原教授は「今回のたんぱく質は血液中に出ている可能性が高い。血液中にあれば採血で効き目を調べられ、事前に効き目を予測できるようになる」と述べている。

2009年3月9日月曜日

細胞の自食作用って??

3/9/'09の日経新聞に以下の記事が掲載されていた。
自食作用ってオートファージと呼ばれるらしい。がんの予防に役立つといいな。

■細胞内の掃除、仕組み解明 がん治療に応用も 細胞内の老廃物や異物を“掃除”して、細胞の健康を維持する「自食作用」と呼ばれる仕組みの一端を、大阪大の吉森保教授らのチームが解明し、8日付の英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー電子版に発表した。 自食作用を促進する物質と、ブレーキをかける物質があるのを発見。このバランスが崩れると、がんなどの異常が起きる可能性が示された。吉森教授は「より詳しい仕組みが分かれば、がん治療に応用できるかもしれない」と話している。 チームは、自食作用を担うタンパク質の一種「ベクリン」に着目。これにAtg14Lという物質がくっつくと作用が強まり、ルビコンという別の物質がくっつくとブレーキがかかるのを突き止めた。 2つの物質は複雑な仕組みでバランスを取っているとみられ、チームはこれが細胞のがん化を防ぐのに不可欠とみている。

2009年3月8日日曜日

iPS細胞のがん治療への応用

3/6の日経新聞の総合3面に以下の記事が出ていた。

がん治療への応用としては、このiPS細胞から免疫細胞を増やして癌を効果的に攻撃できるとのこと。これはすごい!!是非、早くこの治療法受けられないかな~~っ? 
現在は、マウスで免疫細胞の作製に成功している模様。
人への実用化を切に希望します。

3/6/'09の記事は概ね以下の内容である。 
大阪大学の澤芳樹教授らは、あらゆる細胞や組織に育つ能力を持つマウスの新型万能細胞(iPS細胞)から心臓の細胞を作り、心筋梗塞(こうそく)のマウスに移植して病状が改善することを確かめた。iPS細胞を応用して心臓病の症状改善に成功したのは世界初という。ヒトに応用できれば患者の多い心筋梗塞の新治療法になる。  3月5日から東京で始まる日本再生医療学会で発表する。澤教授と三木健嗣研究員、斎藤充弘特任助教らは京都大学の山中伸弥教授が開発した手法でマウスの細胞からiPS細胞を作製。培養方法や添加剤などを工夫して99%以上の高い確率でiPS細胞を心筋細胞に変化させた。

★iPS細胞とは人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell)。ES細胞(胚性幹細胞・Embryonic stem cell)と同じように、さまざまな細胞への分化が可能で、再生医療などへの応用が期待されている。受精卵を用いて作るES細胞には倫理上の問題がつきまとうが、iPS細胞は京都大学の山中伸弥教授のグループらがヒトの皮膚細胞からの作成に成功(2007年11月21日発表)。iPS細胞は再生医療のほか、創薬にも活用できる。分化した細胞に薬剤を加えて副作用の危険性を調べる。難病患者からiPS細胞を作って解析すれば、発症原因や治療の糸口も見つかると期待されている。